部室でGO!
「越前くん、どうかした?」
「・・・・・いや、別に。ちょっと肩が痛いだけ」
それは、夏休みの練習中にあった出来事だった。
ラケットを振っていた手を休め、肩を支えながら腕を回すリョーマに、マネージャーであるが心配の
声を掛けたのだ。
勿論、いろいろと仕事もあるし、やらなければならない事はたくさんあったが、試合の近い選手を放って
おく訳にもいかない。
タオルの詰まった籠を置くと、は部長に一言掛け、リョーマを連れてコートを出た。
向かう所は部室。
長期休みという事で滅多に開いていない保健室には行かず、治療道具等がきちんと調っている場所に
行こうと決めたのだ。
光は窓からしか入らぬという、ある意味万全の設備に入り込み、はリョーマを椅子に座らせた。
「肩・・・・だよね?じゃあ脱いで」
「はぁ!?」
「いいでしょう?いつもの女の子たちも見てないんだから。ほれ、脱げ!」
「・・・・・・・知らないからね」
皆の前というよりも、今の状況の方が何倍も問題があると思いながら、リョーマはしぶしぶTシャツを脱
いだ。
PRINCE // OF // TENNIS // PRINCE // OF // TENNIS
いつもの声がかからない事を不思議に思った大石は、時計を見るとすぐに手塚へと合図をだした。
一心不乱に練習へ打ち込む部員を集め、定期的に取る休憩に入る。
「あっれー?先輩は居ないんスか?」
「そういえば、さっきから越前も見かけないね」
「手塚、何か聞いてないか?」
「・・・・越前の肩の具合が悪いと言っていたが。まだ帰ってないのか」
リョーマとマネージャーが消えてから約30分。
レギュラー陣たちは、いつものタオルとドリンクが手元にないのを不満とし、乾の手中にある怪しげなコ
ップに気がつき、彼の眼鏡奥を見まいと目を逸らした。
「そんなに悪いんスか?越前の肩」
「さぁ。けど、ちょっと心配だにゃ・・・・・」
「そうだな。試合も近い事だし。手塚、俺ちょっと様子を見てくるよ。」
「あぁ。俺も行こう」
大石の言葉に触発されたレギュラーたちは、結局ぞろぞろと部室まで足を運んだ。
途中、「レギュラーが狙える!」と言った選考落ちの人間を殴り飛ばしながらも・・・・・・(荒井?)
PRINCE // OF // TENNIS // PRINCE // OF // TENNIS
先頭に立っていた大石が部室のドアを開こうとした途端、彼ははっとし、手を止めた。
「み、皆!も、も、、も・・・・戻ろう・・・!!」
小声で叫びながら、何故か顔を真っ赤にして扉に立ち塞がり、コートに返すように皆の背中を押す。
が、勿論、そんな状態の大石を不信がらない訳がなく、眉を顰めながら副部長に言い寄る。
「なんでだよ、大石ぃ〜」
「顔、真っ赤だよ?」
「と、と、ととにかく!越前の事はもういいから、帰ろう・・・・!」
「・・・・・・桃!大石を押さえろ!!」
「おっす!菊丸先輩!!」
「や、やめろ桃城・・・・・・!」
暴れる大石を抑え込み、しかも乾による変な飲料水を口に放り込むと、ものの数秒で彼は大人しくなった。
そして、勃発の出元である部室のノブに手を掛けると、大石と同じように手を止め、顔を歪めた菊丸がド
アに耳を近づけた。
それを見守る事、30秒。
にゃ!っと言った菊丸の周りに群がり、彼らはドアに耳を近づけた。
するとたちまち皆の顔は赤や青に変わり、暴れだそうとした桃城を不二が止めた。
そのレギュラー陣が聞いたものとは・・・・・
「あっ・・・・・先輩・・・・そこは・・・・・ぁあ・・・!!」
「な、な・・・・・中で何してるんスか、あの2人・・・・!!!」
「桃、落ち着いて。」
「・・・・・・何かの間違いですよ」
「海堂の言う通りだ。変な事を想像するんじゃない」
「けど・・・・ねぇ不二ぃ〜・・・・・」
「クスッ・・・・・じゃあ、もう一度確認してみようか?」
不二の笑顔に即され、息を潜める。
「じゃあ、ココは?」
「ん・・・・もっと・・・・・・・・・あっ」
皆を裏切るように出された声は、のものも加わり真実を濁した。
今度ばかりは、赤くなるところか青ざめてしまう顔色。
それでも平静を保とうとする乾は、かたかたと揺れる手先でノートをめくった。
「まさか、マネージャーがこんなに大胆だったとは・・・・・・・。データ不足だったな」
「い、乾何言ってるんだよ・・・・まさかちゃんがそんな事・・・・・・」
「・・・・・今のタカさんにラケットを持たせたら面白い事になるだろうね」
「不二まで何言って・・・・・・」
「ふしゅ〜・・・・・・」
中から聴こえる声は、無情にも激しさを増していく。
確かにリョーマは意味深な息遣いをしていて、それを大きくするようにの声とが重なる。
残った小さな可能性に掛けようとも、それは自分を嘲笑うものにしかならなかった。
「に限って・・・・・こんな・・・・・・・・・」
「手塚、顔がにやけてるよ。そういう想像は一人でいる時にしたら?」
「やっべぇ・・・・・俺、すっごい落ち込んできたかも・・・・・」
「俺も・・・・・。なんで越前にゃんだよ・・・・」
「不謹慎だぞ皆!」
ここにきて、やっと目が覚めた(笑)大石が立ち上がる。
ふらふらとする彼は頼りないが、今となって一番役にたつのはこの人間だった。
真実を確かめてくれと言わんばかりに向けられた目はそれぞれ同じで、沈められた挙句にこんな事を
頼まれるなんてツイてなさ過ぎる。
まさか、際中だったら・・・・・・。という不安を抱きながら、その答えを見つけたい大石は、震える手でノブ
を握った。
そして・・・・・・・
ドンッ!!
「!越前!!そこで何して・・・・・・・・」
「大石・・・・・先輩?」
「副部長・・・・・」
ドアの先にあったものとは、半身裸のリョーマに馬乗りとなる。
いきなり目にした者からすれば、確かに際中と言えば際中なのだが・・・・・・・。
「な、何してるんだ・・・・・・・」
「え、私?・・・・・・んっと・・・・マッサージ・・・です」
「「「「「「「マッサージ!?」」」」」」」
「はい。越前くんの肩が悪いみたいなんですけど、多分これは成長期により筋肉がつっぱってしまって
る感じですね。ほら、ここの筋肉が伸びてしまって、すごい固い」
「・・・・・・・・・・」
「まさか先輩たち、変な勘違いしてたんじゃないっスか?」
「・・・・ち、ちげぇーよ越前!な、なぁマムシよ・・・!!」
「あ・・・・・あぁ・・・・・」
「それにしては、随分外が騒がしいみたいだったけど」
「だいたい、お前が変な声出すからっ・・・・・・・・」
「やっぱりそうなんだ」
「「「「「「「・・・・・・・!!」」」」」」」
変に焦るレギュラーたちにほくそ笑み、一つ伸びをしながらリョーマはシャツを着込んだ。
まるで訳の解らないは、勢いよく入ってきた大石や、ぞろぞろと集まったRに疑問符を浮かべる。
解る者にしては、これは面白い何物でもないが・・・・・・。
「さ、先輩たち、放心してないで戻りましょうよ。練習するんでしょ?」
「そ、そうだな。皆、練習に戻るぞ!!」
「あ、部長。いったい何があったんです?」
「いや・・・・・ただ、越前の具合が気になってな」
「そうですか。優しいね、皆」
笑顔を向けるに冷や汗をかきながら、コートに戻る男たちがいた。
その様をまじまじと見ながらの横に並んだリョーマから一言。
「先輩たちも、まだまだだね」
とんだ勘違いもいいところ。
それ以来、「救急治療は、何があってもコートでするように」と、部長命令が下ったとか・・・・・・。
バカです。
ギャグです。
バカです・・・・・・・。
これは・・・・・有り無しで言ったら無しですよね?(笑)
けど、このくらいのギャグなら見逃して下さい。
それにしても、未だBが解らない・・・・。(Aはちゅうですよねぇ?)
Bって何・・・・・!?Cがあるって事はBって・・・・・!!?
BもCも解らない・・・・・・。Dってあるんですかね?
支障がなければ、こっそり教えて下さい(本気)
えぇっと、話逸れましたが、コレはシャーマンキングで書こうと思った代物です。
けど、設定難しかったのでこっちに変え。
開設当時から考えていたものなので、意外とスムーズに書けました。よかったよかった。
青学、氷帝、山吹。どれを書くか迷ったのですが、やっぱりバカは青学でやってほしい。
だってちょたくん、亜久津くんバカとか。個人的に見たくな・・・・・・(笑)