愛の唄・・・vol.3

















「今日はどこに行くんですか?」

「ふふっ、おもしろい所v」



早くからハオに手を引かれ外を歩く

以前もこうやって連れ出され、蓮と戦う羽目になったのだ。

にとって道蓮との戦いは、後味の悪いものでしかなかった。

あの時の弓を引く感じ、対抗せずにじっと自分を見つめてくる目、全てが嫌だった。

どうせならこうして、いつまでもハオといたいという矛盾に浸りながら…。

そして時はやってきてしまった。

ハオと繋いでいる反対の手を誰かによって強く掴まれ、勢いで後ろを向いた。



「・・・・・・・っ」

!そいつから離れろ!!」



そこに立っていたのは、のつっかえの元である蓮だった。

未だ治っていない傷には、痛々しく包帯が巻かれている。

それを見て怯んだを元に戻したのは、ハオによって握り返された手だった。



「離すのはお前だ!」



蓮の手を払い、ハオの後ろに隠れるように後ず去った

その時が見てしまったのは、蓮の悲しそうな顔だった。

またおかしな感情が、の中で生まれる。



「ハオー!貴様、に何をしたっ!!」

「侵害だなぁ。僕は何もしてないよ。ねぇ、?」

「・・・・・・・はい」

は僕を愛してるんだよね?」

「はい。私はハオ様を・・・・・・愛してます」


!俺の顔を見ろっ・・・!!」



下を向き、ただハオの言う事に答えていたは、強く目を瞑り蓮の言う事を聞かずとした。



、じゃあ、後は頼んでいいかな?」

「でも・・・・私は・・・・・・・」

「大丈夫だよ。だって君は、僕を愛しているんだろう?」

「・・・・・・・・・・・わかりました」



ハオはの頬に軽くキスをすると、前と同じ様に消えていった。



自信がない

この目で見られると私は・・・・

私はっ・・・・・




「・・・・・殺してやる」



戸惑う持ち霊を弓に託したは、また一度に矢を射た。



−このままでは、死んでしまう−



ドーンッッ!!







爆発音の後流れたのは、空白の時間。

砂煙の中、少女は倒れ込むようにそこに降り立った。

空っぽの心。

地に開いた穴を見つめ、自分の思いが何であるかを探り、歩いた。

真が何なのかを。



「っく・・・・・・・・・」

「・・・・・・・」



直撃だった。

立っているのもやっとなボロボロの体を引きずり、崩れてしまいそうなその身で、蓮は、目の前の壊れてしまいそうな

その心の持ち主を、強く抱きしめた。



「・・・・何で、攻撃しなかったの・・・?」

「・・・・・・・お前に刃を向けるなど・・・・俺にはできん・・・・・」

「じゃあ・・・・・何で避けなかったの?」

を・・・・・信じていたからだ・・・・・・・・」

「蓮・・・・・・・・・・っ」



涙は止まらず流れ出し、は自分の弱さを悔い、蓮の大きさを強く感じた。

傷ついた体のままで更に込められた腕の力は、蓮の想いだった。

はじまりは、互いのすれ違いダカラ・・・・・



「バカ蓮・・・・・・」












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「っ!!!もっと丁寧にできんのか!!」

「じたばたすんなっ!この程度の傷で騒ぐなんて、ガキかあんたは!!」



民宿に戻ったは、皆に頭を下げ、そこを立ち去ろうとしていた。

が、意外と心配していたアンナ(笑)に更に怒鳴られ、「出て行くんなら、葉を倒してからいきなさい」など

と脅され、無事ここに治まっていた。

そして、いつの間にか2人にされていた部屋では、蓮の手当てをがしている最中という事だった。



「まったく・・・・。貴様が居ると苦労がたえんっ」

「・・・・・ごめん」



落ち込みはじめたに溜め息を一つ付き、蓮はうつむき加減での頭に手を置いた。



「そんな顔をするな。・・・・・俺は、お前が居てくれれば・・・・・・・」


「蓮ー!!が帰ってきたって・・・・・・・・・・え?」


「・・・・・・ホロホロ貴様ぁぁぁぁぁー////」

「な、何で怒ってんだよー!(汗)」



こんなに気の利かない人間が居たものか・・・・。

可哀相なんて言ってられない間、天罰受けが決定となるホロホロ。

恥ずかしいところを見られてしまった蓮も、怪我の事など忘れ奇襲をかける。



「あんな元気な蓮を見たのも久し振りね」

「ちょっとうっせーけど、こっちの方が安心するなぁー」



が戻ってきた事により、宿にはいつもの騒がしさが戻った。



何でこんなに必要とするかなんて、答えは簡単。

それ程君が、好きだから。



















えぇっと・・・・3話終。
短いです。
すみません・・・・本当・・・・。

状況的に、マンキン書くのは楽しいです。

原作はだいぶ前に終わってしまいましたが、
まだまだ頑張らせていただきたいです!

それでは、蓮くんさん、ありがとうございました!

管理人@kaede