BAD Data 4 : Get My home
こんなに気だるい日は、はじめてだった。
これまで会いたくて、会いたくてたまらなかった弟が、まさかあの生意気な新入生だったとは……ヤッテランネ……。
それだけでなく、その弟に昨夜脅されるという始末だ。
そのお陰で、昨日は殆ど寝れなかったんだぞ、コノヤローT△T!
あれ程ショックなことがあって、ぐっすり寝れる人っていないと思うよ!!
「、おっはよ〜〜♪」
がばぁっ!!
登校中、校門に差し掛かった私の背中に、ハイテンションな何かが張り付いた。
「あぁ・・・・・・菊ちゃん・・・・・・重いよっ」
「んにゃぁ?、今日は嫌がらないのかにゃ??」
「そんな気力、無いぃ・・・・・・・・」
「そうにゃの?・・・・・・・・・・・♪♪」
ちゅっv
「うわぁ!!!何するんだぁああ!!痴漢っ!!!!!!」
「にゃはは〜ん♪いつも蹴られてるおっ返し〜〜」
お、お返し・・・・・・!?
お返しって普通、同じようなものを相手にお返しするっていうあれじゃないの!?
ちゅうと全然違うじゃん!!
て言うか、菊ちゃんがくっついてくるから、蹴る事で全力防御している(嫌がっている)ことに是非気が付いて下さい!!!
「先輩、何してるんスか」
「あ、昨日の・・・・・・・!」
「それ俺のなんスけど・・・・?」
「の弟かにゃ?」
私にくっついている菊ちゃんの顔を手で抑えていると、そこに聞き覚えのある声が聴こえた。
防御をしつつ顔をそちら側に向けると、私が昨夜眠れなくなった原因である、リョーマがいた。
私よりだいぶ先に家を出て行ったリョーマが何故、ここにいるのだろうという疑問を抱きながら、私は菊ちゃんに聞かれた質問
に対し、頭をこくこくと動かして頷いた。
「とりあえず離れてもらいますよ。よいしょ・・・っと」
「ぶーーーーーーっ!」
そう言ったリョーマが、私から菊ちゃんを剥がしだす。
ベリベリと音がしそうなくらい、菊ちゃんは私にくっついていて、リョーマはその小さな体で軽々と二人の合間に入り込んだ。
それを見た私は、ふと、リョーマの顔を覗きこむ。
「リョ、リョーマぁぁぁ……。なんという姉思いなのだ、君は!!と、いうことで、私はこれで!!!」
菊さんと剥がれたことで活気づいた私は、もの凄い勢いでその場を去った。
せっかくリョーマに取ってもらったのに、またくっつかれたら意味がないものね!!
ということで、サイナラ!!!!
「あ、〜〜〜〜!」
「先輩、勝手に俺のものに手ださないで下さいね」
「ん?おちび???」
「じゃ、そういうことで」
「〜〜〜〜俺のものって・・・・・・何にゃ・・・・・??!」
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謎だ・・・・。
謎過ぎる・・・・。
リョーマがいきなりあんないい子になるだなんて・・・・。
私は、一人で悶々とリョーマの行動について考えていた。
これまでや、昨夜のあの態度を翻し、今日のあの優しさだ。
な、何かあるに違いない!!
・・・・・・・
とも思ったけど、いい子になったらいい子になったで、別に私が困るわけではないから、別にいっか!うん。
リョーマは元々いい子なんだよ!
久々に話したから、ちょっと変な感じになっちゃっただけだよありゃ!!ソウダソウダ
自分の席で一人、そんなことを考えていると、誰かが私の名前を呼んだ。
「〜!」
「ん?、何だい??」
「あれってもしや・・・の弟さん??」
「あれって・・・・・・」
が指差した方向、教室の前方についている扉を見ると、そこにはひょっこりと顔を覗かせたリョーマがいた。
なんで私のクラス来てるのだろうか?
何かあったのかと思い、さっと席を立つ。
「なかなか、かわいいじゃん〜!!」
「のお眼がねに叶いましたか・・・・・あはは・・・。とりあえず、私ちょっと行ってくるね。」
家族が教室に来たという気恥ずかしさを感じながら、リョーマの元へ急ぐ私。
ああ、もう、皆リョーマと私を見るんじゃない!!
「・・・リョーマ。何かあった?ってか、私に何か用?」
「ここに来て、あんた以外の誰に用があると思うわけ?まぁ、いいや。、今日って家の方に帰ってくるの?」
「今日?今日はアパートの方に帰るけど・・・・・・どうして?」
「いや、“お姉ちゃん”と一緒に帰ろうと思ったんだけど」
えぇ。
えぇえぇ。
ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?
歯を見せて笑うリョーマに驚愕する私。
だって、だってもの凄く可愛かったんだもの!!
しかも、斜め上向きで見上げてくるその目があまりにも悩殺過ぎて、私の手をうずうずさせた。
すんごい……頭を撫で回したい!!!
「あ・・・・あぁ・・・・う、うん(←うろたえてる)、そうだったんだ・・・。でも、実家にまだ荷物持って行ってないから、着替えもそんなに
ないし・・・・」
「俺、仮入部だから今日家早く帰れるらしいんだよね。だから、一緒に帰ろうよ」
よし。
実家に帰ろう。(即答)
単純に、「一緒に帰ろう」と言う弟が可愛かったこともあったけれど、何より私は、弟が自分に甘えてくれたことが嬉しかった。
暫くは一人で海外にいたということから、多少は寂しい思いもしていただろうし。
家族の中で甘えられる存在が自分であるなら、頼ってもらえて嬉しい。
特に、あの親父には甘えられそうにないしね!!
その後、時間と待ち合わせ場所を決めると、リョーマは自分の教室へと戻っていった。
私が出した結論。
昨夜のことはやっぱり、私の勘違いであった!
きっと、あれだ。
真剣にテニスしてるところを姉に見られると恥ずかしいとか、そういうのだ!!
今みたいに甘えてもらえるなら、きっと大丈夫だな。
これから徐々に、家族として仲良くなっていきたいなぁ・・・。
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そして、放課後。
私はこの状況に、ちょっとした焦りを抱いていた。
「vvv弟さんの紹介って、もちろんしてくれるんだよね?(キラキラニコニコ)」
「・・・・・・・・・・・・」
目をキラキラさせたに、はぁーと溜息をつく。
そうでしたか。
さんは、年下もいけましたか。笑
はもう、顔がいい男の子が大好きだ。
ということは、リョーマも“いい線いってる”ということなんだろうな。
それはそれで、ちょっと嬉しいけれど、大丈夫だろうか?
この勢いをもったと会わせて、リョーマは警戒しないだろうか・・・?;
私がそんなことを一人で考えていると、待ち合わせ時間から少し過ぎて、リョ−マがそこに現れた。
「・・・・・・・・・・・・・」
「リョーマ、お疲れさま」
「リョーマくん?はじめまして〜vvvv」
「、ハート飛ばしすぎだってば(笑)リョーマ、この子は私と一緒のクラスの。」
「です!よろしく、リョーマくんvvvvvv」
「・・・・・・・・・うす」
はは・・・・
何かリョーマ変な顔しちゃってるよ・・・・・
を見て固まるリョーマの後頭部を軽く押しながら、「よろしく」の挨拶をさせる。
その動作で少し緊張が取れたのか、リョーマは上目遣いで私を見上げた。
「とは、いっつも一緒に帰ってるんだよね。だから、今日はも一緒にと思って」
「宜しくね、リョーマくんvvvvvv」
「・・・・・・・・・・」
は、私たちと別れるまで、ずっとリョーマの隣をキープしていた。
リョーマはいろいろと質問攻めにあっていたみたいで、度々後ろを歩く私へ振り返り、ヘルプを求めていた。
でも、あの状態のを止めるのは私にも無理だったから、「とりあえず頑張れ!」の意味を込めて、私は親指を立てたグッドポーズを
リョーマに与え続けていた。
なんて優しい姉なんだ、私・・・・。笑
「それじゃあ、“また”ね!、リョーマくんvvv」
「あ〜い。さいなら、ちゃーん」
「・・・・・・さいならっす・・・」
強豪様(笑)が無事ご帰宅すると、義弟との間にはささやかな沈黙が訪れた。
あからさまに疲れを出すリョーマの顔見て、私はその背中をぽんぽんと叩くことで、労いの意を表したのだった。
リョーマ王子とご帰宅・・・・・・・ではなく、
王子、さんの友達に愛される!の会になってしまいました;;
サン強いです。笑
私は彼女のキャラ結構気に入っているのです!
リョーマ「今回は管理人@諫月楓から伝言。
えーっと、『ここまで私の駄文を読んで下さってありがとうございます。
最近BBSに感想をカキコして下さった方達がいて、その方のお陰で勇気付けられ
ました。本当に感謝です><』だって。
俺も、あんたと一緒にいれて嬉しい・・・かも。
また、いつでも来てよ。次も、のこと、ここで待ってるよ。じゃ、また。」
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